マインドフルネス

マインドフルネスの効果まとめ【科学的根拠あり】

科学的根拠に基づくマインドフルネスの効果をまとめました。
マインドフルネスの効果は幅広く多岐にわたります。

今回は多くの人が関心のありそうなダイエット効果・免疫力の向上・集中力の向上に絞って紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

※わかりやすくするため噛み砕いて紹介しています。
より正確な研究結果が知りたい方は参考文献から論文を参照してください。
一番最後に論文の一覧を載せています。

マインドフルネスの効果:ダイエット効果

ダイエット効果と言ってもマインドフルネスでカロリーを消費するわけではありません。

食べたいという欲求をコントロールすることで、食べ過ぎを防ぐことができます。

マインドフルネスは過食・禁煙など自分で止めることが難しいことに対して効果があることがわかっています。

過食の抑制効果

インディアナ州立大学の研究者らの開発したマインドフルネスプログラムを過食症の患者に試したところ、過食の回数が半分に減り、症状も軽くなりました。

さらにマインドフルネスに時間をかけるほど症状が軽減したそうです。

また20以上の研究のメタ分析(複数の研究結果を分析すること)の結果でも、80%以上の研究で過食などの感情的な食行動が改善されたと報告されています。

禁煙効果

ワシントン大学の研究チームによると、マインドフルネス訓練を受けた大学生は、何もしなかった大学生に比べ喫煙行動が減ったと報告しています。

また、マインドフルネス的介入は薬物使用に対する一般治療よりも効果的という報告もありました。

sieru

ついつい食べ過ぎちゃう人はマインドフルネスで食欲を抑えられるかも

マインドフルネスの効果:免疫力の向上

マインドフルネスにより免疫機能が向上したという研究結果もあります。

ウィスコンシン大学の心理学者らの研究では、8週間のマインドフルネス訓練を受けた後にインフルエンザの予防接種をした方が、インフルエンザ耐性が高いことを明らかにしています。

そのほかにもマインドフルネスによって免疫細胞の総数が多くなったいう報告もあります。

マインドフルネスはストレスを軽減してくれると言われています。
もしかしたらストレス軽減が免疫効果に良い影響を与えているのかもしれません。

免疫機能の向上に関してはまだ研究が進んでいる段階で、今後も関連論文は増えていくと思います。
今後の研究に期待しましょう。

sieru

マインドフルネスで健康的になれるかも

マインドフルネスの効果:集中力の向上

アスリートなど極限の集中状態のことを『ゾーン』や『フロー状態』と表現しますが、マインドフルネスによってそれらの状態に入りやすくなるかもしれません。

ゾーンに入る体験は高いマインドフルネスと関連していることや、メンタルトレーニングによって引き起こすことができる研究結果もあります。

心理学者らが開発したアスリートに特化したマインドフルネスを基礎としたプログラムを検証した結果、プログラムにより選手の試合中のパフォーマンスを向上させることが明らかになりました。
また、集中力の向上やネガティブ思考を減少させる効果もありました。

その他にもADHD(注意欠陥・多動性障害)にもマインドフルネスが有効という研究結果もあります。
集中力がない人でもマインドフルネスを行うことで集中力を高めることができます。

集中力が足りないと思っている人はマインドフルネスをすれば集中力を鍛えられるかもしれません。

sieru

集中力を高めるのにもマインドフルネスは有効なんだね

その他のマインドフルネス効果

それ以外のマインドフルネスの効果も紹介しておきます。

  • 脳疲労の低減
  • 脳の機能を強化
  • 感情的疲労の改善

脳疲労の低減

イェール大学に在籍していたジャドソン・ブリューアーが2011年に発表した論文によると、10年以上の瞑想経験がある人のマインづフルネス時の脳活動を測定すると内側前頭前野と後帯状皮質の活動が低下していることがわかりました。

これらの部位はDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)を司る部位で、心がさまよっている時に働く回路として知られています。

DMNのエネルギー消費は脳の全体の60~80%を占めるとも言われているので、このDMNを休めることができるマインドフルネスは脳のエネルギーの使いすぎを抑え、脳を休めることができます。

sieru

いろいろ考えちゃう人はマインドフルネスで脳を休めよう

脳の機能を強化

マサチューセッツ大学のカバット=ジンらのグループ による2005年、2011年の研究では、マインドフルネス・ストレス低減法(MBSR:Mindfulness-based Stress Reduction)を8週間実施したところ、大脳皮質の厚さが増しました。つまり脳の機能が高まったということです。

また老化による脳の萎縮に効果があったという報告もあります。

別の研究では、左海馬、後帯状皮質、小脳で灰白質の密度増加が見られました。

記録に関連する脳の強化も期待できそうです。

sieru

記憶力も上がるかも!?

感情的疲労の改善

感情的疲労のサインとして燃え尽き症候群があります。

マインドフルネスはこの燃え尽き症候群に効き目があることがわかっています。

2009年にニューヨークの医師マイケル・クラスナーが発表した報告です。
70人の医師にマインドフルネスを実施した所、燃え尽き症候群のサインである感情的疲労の症状が25%改善されました。

また、彼らのマインドフルネス習熟度を測定すると20%の上昇が見られ、感情的疲労の改善とマインドフルネス習熟度に統計的に優位な相関が見られました。

このことからマインドフルネスが感情的疲労を和らげたと考えられます。

sieru

ストレスを減らしてくれるのは嬉しいね

マインドフルネスの効果まとめ

マインドフルネスはストレス低減や脳の機能向上など様々な効果が期待できます。

科学的根拠があるので安心ですね。

私もマインドフルネスを実践しています。

おすすめのマインドフルネスアプリも紹介しているので参考にしてみてください。

参考文献一覧

Kristeller, Jean L., and C. Brendan Hallett. "An exploratory study of a meditation-based intervention for binge eating disorder." Journal of health psychology 4.3 (1999): 357-363.

O'Reilly, Gillian A., et al. "Mindfulness‐based interventions for obesity‐related eating behaviours: a literature review." Obesity reviews 15.6 (2014): 453-461.

Bowen, Sarah, et al. "Mindfulness meditation and substance use in an incarcerated population." Psychology of addictive behaviors 20.3 (2006): 343.

Davidson, Richard J., et al. "Alterations in brain and immune function produced by mindfulness meditation." Psychosomatic medicine 65.4 (2003): 564-570.

Creswell, J. David, et al. "Mindfulness meditation training effects on CD4+ T lymphocytes in HIV-1 infected adults: A small randomized controlled trial." Brain, behavior, and immunity 23.2 (2009): 184-188.

Witek-Janusek, Linda, et al. "Effect of mindfulness based stress reduction on immune function, quality of life and coping in women newly diagnosed with early stage breast cancer." Brain, behavior, and immunity 22.6 (2008): 969-981.

Gardner, Frank L., and Zella E. Moore. "A mindfulness-acceptance-commitment-based approach to athletic performance enhancement: Theoretical considerations." Behavior therapy 35.4 (2004): 707-723.

Krasner, Michael S., et al. "Association of an educational program in mindful communication with burnout, empathy, and attitudes among primary care physicians." Jama 302.12 (2009): 1284-1293.

Brewer, Judson A., et al. "Meditation experience is associated with differences in default mode network activity and connectivity." Proceedings of the National Academy of Sciences 108.50 (2011): 20254-20259.

Lazar, Sara W., et al. "Meditation experience is associated with increased cortical thickness." neuroreport 16.17 (2005): 1893.

Hölzel, Britta K., et al. "Mindfulness practice leads to increases in regional brain gray matter density." Psychiatry research: neuroimaging 191.1 (2011): 36-43.

-マインドフルネス
-